顕微鏡歯科

MICROSCOPE DENTISTRY

進化する歯科治療

手術用顕微鏡を見ながら治療することで、驚くほど治療の精度が向上します。


2011年より歯科用顕微鏡を導入、あらゆる分野で精密歯科治療を行っております。






歯科治療の基準を変える

歯科用顕微鏡は非常に高価な診療機器ですが、通常の肉眼による治療と比較すると、4倍〜24倍の拡大率で治療可能なため、治療の精度が向上します。その結果再治療が少なくなり、歯が長持ちするなど、あらゆる面で患者様にメリットがあります。拡大率が大きくできるという感じは、写真をスマホやタブレットでぐ~~っと拡大してドットまで見る感覚に似ているかもしれません。

治療中の視野を拡大するのに一定の倍率のルーペを用いることも可能です(最も簡易なものはハズキルーペのようなもの)。しかし、ルーペと比較すると拡大率を変えることができる、歯科医師の姿勢が良くなるので集中して処置ができるなど顕微鏡にとても多くの利点があります。

歯科治療は不安がいっぱい

歯科の治療ではどんなことをしているのかほとんどの場合で患者さんは見ることができません。そこが不安を覚える原因とも言えます。顕微鏡を見ながらの歯科治療は顕微鏡を通した歯科医師が見た映像を記録することで、治療中の映像を患者さんがみることができるようになります。そのため、患者さんが歯の状態をとても良く理解することができます。歯科医師も虫歯の深さがどうだったのか?とか以前の治療内容も画像で確認できるので、治療の効率がよくなります。

また、口の中の治療はトンネル工事のように暗く見えにくいのですが、歯科用顕微鏡はとても光源が明るいので、歯をよく見ることができ、虫歯の見逃しや神経の取り残しが少なくなります。

顕微鏡を見ながらの歯科治療はミラーテクニックを使う必要があるため、技術的に習得が難しいと言われています。そのため顕微鏡を使用するのを諦める歯科医師も多く、トレーニングに相応の時間がかかります。当院では2011年より歯科用顕微鏡を導入し、直視のテクニックを応用することで現在ではほぼすべての治療に歯科用顕微鏡を用いています。

虫歯治療 CARIES TREATMENT

後悔しない虫歯治療
虫歯の治療は多くの歯科医院で一般的に行われている治療です。
ところが、以前治療したところがまた虫歯になったり、痛くなったりする場合があります。
虫歯の再治療をする際、歯科用顕微鏡で見ながら治療すると、明らかに虫歯の取り残しと思われる状態を目にすることが少なくありません。虫歯の除去は簡単と思われがちですが、意外にむずかしい治療の一つで、ちょっと削って、つめて、すぐ終わるというような簡単な治療ではなく、きちんと完全に虫歯を除去するにはある程度の時間がかかります。

虫歯を除去する精度にもよるので、例えば直径3ミリの虫歯を同じ大きさやそれ以上の大きさの器具で一気に削り取るのはとても簡単で早くできますが、健全な歯も多く失うことになります。同じ大きさの虫歯を直径1ミリの器具で削り取ると時間がかかりますが、選択的に健全な歯や歯髄を温存することができます。健全な歯質を多く残せることで歯そのものの強度を保つことができます。また歯髄を温存することは歯本来の機能を失うことなく、歯の寿命を長くすることに繋がります。

虫歯の治療で再治療となる原因は、1.虫歯の取り残し 2.詰め物の接着不足および不適合 3.周囲からの新しい虫歯です。
歯科用顕微鏡を見ながらの超拡大治療により、虫歯を取り残すことなく、健全な歯質を多く温存することができます。その結果、修復する範囲(詰め物の範囲)が小さくできるので、最小限の範囲で修復が可能となる場合が多くなります。

歯の歯肉から出ている歯冠部の約1/3〜1/4程度の虫歯であれば、レジンによる修復が可能となります。コンポジットレジンによる修復はその日に治療が終わり、費用も比較的安価なので好まれています。しかし、欠点はレジンが固まるときに縮むことです(重合時収縮)。それを防ぐためにも、虫歯を完全に除去して、健全な歯質をできるだけ温存して、修復する容積を少なくすることと、収縮が少ない材料を精密に充填していくことがとても重要にになります。
また、ラバーダムをして治療を行うこともとても大切です。ラバーダムをすることで、唾液が歯にくっつかなくなり、清潔にかつ歯を乾燥した状態に保ち、確実に治療を行うことができます。

深い虫歯の場合は、できる限り歯髄(歯の神経)を保存することを心がけています。虫歯を取り残すことがないように、また、術者の感覚で治療結果が左右されないように、う食検知薬(虫歯になっている部分を染め出す薬液)を頻回に使用して虫歯の除去を行います。

根の治療

虫歯が深く、神経まで感染している場合では、抜髄処置(歯の神経を取り除く処置)となります。 根の先に病変がある場合(根尖病巣)では根管内の充填物を除去した後に、根管内をきれいにして、再度充填処置を行います(感染根管処置)。

アメリカ歯内療法学会での専門医による治療は手術用顕微鏡とラバーダムの使用が標準となっていて80−90%程度の治癒率となっています。ところがいまだ日本では根管治療は治りにくい治療と認識されていて、ある報告では40−60%といわれています。

当院でも、「治療したのに治らない」「半年も治療してる」「痛みがとれない」「治療したのに歯を抜くと言われた」などの理由で来られる患者様が少なくありません。

そのような方の歯を抜かずに治すために、2011年より手術用顕微鏡を導入し、多くの研修会や学会で最新の知識と治療技術を研鑽しています。
治療内容は北米あるいは世界の標準治療ベースに、的確なCTによる診断と顕微鏡による拡大治療、確実なラバーダム、最新のニッケルチタンファイル、MTAセメント等を使用して通院回数を少なく、治癒率を高めるようにしております。

根管内に異物があったり、根管に穿孔があり、他院で治療が難しい場合もご相談ください。

歯周病治療

歯周病治療では日本歯周病学会のガイドラインに沿って治療を進めております。 適応があれば、再生療法(エムドゲイン療法)を行い、歯の保存につとめます。

補綴治療

補綴治療には可撤性義歯(いわゆる入れ歯)とクラウンブリッジ(いわゆる差し歯)による治療があります。 それぞれ利点や欠点がありますが、患者様と相談の上治療を進めていきます。 また、多くの歯にわたるブリッジなどでは補綴治療の経験豊富な歯科医師が担当します。